Eachメンバー

専門家のご紹介 弦巻志保さん

専門家のご紹介 弦巻志保さん

弦巻志保

社会福祉士/精神保健福祉士/ジョブコーチ

神奈川県逗子市出身。20代前半はアパレル業界で販売・店舗運営に従事し、その後約3年間のアメリカ語学留学を通じて、多様な価値観や文化への理解を深める。帰国後はホテル勤務を経て、大手企業の受付・代表電話交換チームのスーパーバイザー、総務ファシリティ運営など、組織を支える実務に幅広く携わる。2018年より障がい者雇用の現場でジョブコーチとして、採用・業務管理・指導・定着支援を担当。実務の中で専門性の必要性を感じ、学びを重ねて社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得。特別支援学校での授業支援や社会福祉法人の評議員としての活動にも取り組んでいる。

人を支え、現場を整え、組織を動かしてきたキャリア

これまで一貫して携わってきたのは、対人支援、サービス提供、運営調整、そしてチームマネジメントです。アパレル業界では販売員・チーフとして大型店舗の運営や新人育成を担い、接客力と現場を回す力を培ってきました。ホテル勤務では、受付や電話交換といった正確性と柔軟な対応力が求められる業務を経験し、相手の状況をくみ取りながら円滑に場を動かす力を磨いてきました。

その後は、企業受付・代表電話交換チームのスーパーバイザーとして、オペレーション管理、品質管理、人材育成などのマネジメントに従事しました。さらに、同一企業内で総務・ファシリティ運営や各種サポート業務も経験し、個人対応だけでなく、組織全体を支える視点を養ってきました。目の前の一人を支えることと、仕組みとして機能する現場をつくること。その両方を経験してきたことが、現在の支援の土台になっています。

一人ひとりの力が発揮される「働く場」をつくる

2018年以降は、大手企業の障がい者雇用現場でジョブコーチとして勤務し、障がいのある社員一人ひとりに対する日常的なジョブコーチング、業務設計、採用、定着支援に携わってきました。人事や外部支援機関、ご家族などとも連携しながら、本人が安心して働き続けられる環境づくりを進めてきた経験があります。単に業務を教えるだけではなく、その人に合った役割や関わり方を見つけ、職場の中で力を発揮できる状態を整えていくことを大切にしてきました。

特に印象的な取り組みの一つが、障がいのある社員が運営主体となる社内カフェの立ち上げです。構想段階から、業務設計、役割分担、人材育成、日常運営管理まで一貫して担い、現場に根づく形で仕組みをつくってきました。誰かを支えるためには、本人の努力だけでなく、周囲の理解や業務の組み立て、継続可能な運営の視点が欠かせません。そうした実践を積み重ねる中で、「人が活きる職場」は個別支援と仕組みづくりの両方によって成り立つと実感してきました。

 

学びを深める中で見えてきた「実践力」の大切さ

もともと障がいに関する専門知識があったわけではありません。だからこそ、現場で向き合う中で必要性を感じ、自ら大学で学び、社会福祉士、さらに精神保健福祉士の資格を取得しました。知識を得ることで見えるものは確かに増えましたが、学びを深めるほど、知識だけでは現場は動かないことも強く実感するようになりました。障がい理解や制度の知識と同じくらい、それを目の前の状況に応じて使いこなす「実践力」が重要だと感じています。

現場では、同じ障がい名であっても困りごとも強みも異なり、企業ごとに文化や業務の前提も違います。そのため、正しさを一方的に持ち込むのではなく、状況を読み取り、関係者の思いをつなぎながら、実際に機能する形へ落とし込んでいく力が求められます。そうした実践力を支えるには、現場で働く管理者や支援者を支える存在が必要だと考えるようになり、自身がどのような立場で貢献できるのかを模索する中で、Eachとの出会いにつながりました。

Eachメンバーと出会い、強く惹かれたのは、企業内の多様なニーズを理解しながら、現場に即した形で課題解決を支援している点でした。障がい者雇用においては、理念だけでも制度だけでも現場は前に進みません。実際の職場の状況、管理者の悩み、本人の希望や特性、それぞれを踏まえながら、現実的に機能する形を一緒につくっていく姿勢に共感し、自分もその一員として関わりたいと考えるようになりました。

これまでの経験を通じて培ってきたのは、現場を支える調整力と、相手の立場に立って考える視点です。企業の中では、障がいのある人、上司や同僚、人事、外部支援機関など、さまざまな関係者が関わります。その間に立ち、考えや状況を丁寧につなぎながら、無理のない形で前進できる道筋をつくることが、自身の果たせる役割の一つだと考えています。

個々の強みが、組織の力として活きる仕組みへ

Eachを通じて実現していきたいのは、個々の強みが組織の力として自然に活かされる仕組みづくりです。障がいの有無にかかわらず、人は「役割」と「環境」が適切に設計されることで、本来の力を発揮できる。そのことを現場で繰り返し実感してきました。だからこそ、個別支援だけにとどまらず、業務設計や運営、制度や文化づくりの観点から、誰もが働き続けやすい職場づくりに関わっていきたいと考えています。

また、福祉・企業・現場をつなぐ橋渡し役として、日々の小さな改善を積み重ねながら、実際に「機能する仕組み」として定着していく支援をしていきたいと考えています。理想を語るだけではなく、現場で無理なく続けられる形に整えていくこと。そして、当事者、支援者、企業それぞれが納得しながら前に進める状態をつくること。その積み重ねが、持続可能なインクルーシブ雇用の実現につながると考えています。

一覧へ

Other
News & Column
その他の記事

Contact Usお問い合わせ

サービスについて、
まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ